初めての朝礼
前回のデイサービスでは、ご利用者さんがたくさんいたから
個人の細かな情報は、ノートに記録しそれをみんなで閲覧する方法だった
(そういう意味では、介護の世界はまだまだアナログ)
毎日更新される情報を、ノートや回覧文書で必ずチェックしないと
いけないから、まだ日常作業を覚えたての私には
ノートを確認すること自体を忘れたりして、ほんとに必死だった
誰も教えてくれないから、自分で取りにいって
わからない点は質問しないといけない
多くの情報収集に、ほんと必死だった
「わからなかったら、聞いてほしい」
「何も質問してこないから」
よくベテランの言うセリフだ
高いところから下を眺めて発言しているとしか思えない
下からの景色がどんなだったかも忘れてしまった
とても残念だ
話が逸れてしまった
で、こんどのホームはご利用者さんは十数人
変わることがないから、毎朝、朝礼で前日の様子を報告する
夜勤と日勤と事務での引継ぎが行われれるんだね
介護現場では別の日報(紙)で情報共有されてるようだったけど
今回は私は事務サイド
慣れない現場の情報共有じゃないから少し気が楽だった
各部署の情報共有のあと
施設の心得みたいなのを復唱する
いかん 何一つ思い出せん
なんか心が大切みたいなやつ
毎日読んでいたのに、思い出せない
で、本来ならここで朝礼は終了するんだけど
新人が入社した時には、理事長が必ず
出席するらしい
今回も理事長が登場した
この間と同じような服装で
ゴマ塩の髭、黒い顔、痩せた体にやや大きめの高そうなジャケット
そして
「コロナで空き部屋が多い
なんとしてでもご利用者さんを増やしてほしい」
続いて
「私は癌です
こんな私が体に無理してこうやって来ている
心配だからです
皆さんもご利用者さんを入れてほしい」
初めての朝礼での爆弾発言だった
このお城は満室で35部屋くらい
なのに入居は十数部屋
コロナ渦で営業がままならなかったらしい
それだけでも不安なのに
このおじいさまが癌で闘病中とのこと
入社早々、お先真っ暗だったのは言うまでもない
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