お母さんの仕事
小学校で両親の仕事とか作文にするよね
今、思い返すと、私ってほんとバカだったんだなと思うんだけど
母親の仕事を作文にしたことがある
そういえば、なんで母親の仕事だったんだろ
ま、確かに小さいころの親父は働いているイメージがないもんな
だからいつも仕事に行ってる方の母親を書いたんだろうな
記憶に残っているのはその日は授業参観だったってこと
私はその作文を読んでいた
授業参観に来ていたのは母親だった
内容を母親から聞いたんだろう
その夜、それを聞いた父親からぶん殴られた
たぶん、その時初めて、私は母の職業は書いてはいけなかったんだ
とわかった
当時、親父は飲んだくれで、仕事もろくにしていなかったんだと思う
だから母親が働いていた
働きもしないくせに酒を飲んでいた父親は、時々
お金がなくて母親の職場にお金をせびりに行っていた
小さい私もまだ留守番できる年齢じゃないから
それについて行ってた
その時に母親の働いている姿をみていたんだと思う
母親は独身の頃から、夜の仕事をしていたらしい
水商売だ
(多分、それで飲んだくれの父親と巡りあっちまったんだと思う)
私と父親がお金をせびりに行ったのも
当時でいう「キャバレー」
あの、踊り子さんが出てくるお店じゃなくて
ピンクレディーのUFOの衣装みたいなのをきて
女の人がお酒を飲みにくる男の人の相手をするやつだ
電車に乗って夜遅くに場末のキャバレーに
母親にお金をせびりに行った
街の裏通りの入り口
いかがわしいネオン
ピンクレディーの衣装をつけた母親がいる
「お母さんはお客さんにビールをつぐ仕事をしています」
私はその作文を授業参観で立って声に出して読んだ
なんで担任の先生はこんな作文を私に読ませたんだろう
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