腕は最後まであがらない 

デイサービスを辞めたことを

あんなに励ましてくれた(勝手にそう思っている)

リハビリの先生には言いにくいな、と思っていた

 

介護の仕事に間に合うように50肩をなんとかしてくれ、と

一番最初に言ったのに

こんなに早く辞めて、事務職になったって言いにくかった

 

そんな私の気持ちを察するかのように、リハビリの先生は

忙しくてあまり丁寧に私の相手をできなくなっていた

そういう意味でも先生はしっかり研修を終えて

独り立ちしているようだった

言わなくちゃと思って「デイサービス、辞めたんです」と

伝えたけど、あっさりと先生は聞いた

(ま、一人の患者の職なんてそんなもんだよね)

それでも「あと数ヶ月で完治を目指しましょう」と先生は

意欲的に言ってくれた

確かに腕は、120度くらいまで上がるようになっていた

これなら、タクシーもなんとか止まるかもしれない

 

完全に私の思い込みなんだけど、

なんとなく遠くなった先生とかなり上がるようになった腕をみて

通院への情熱が薄れていた

(もともと、病院嫌いだから)

そんな時、予約をしていたのに先生が急病でお休みをした

人間だから先生だって病気にはなるよね

その病院はリハビリの先生が担当制になっているから

自分の担当の先生がお休みだと、ほかの先生の予約の後に回される

あと一時間は待たされるって

私はその日は用事があるからって言って辞退して帰ってきた

 

次の予約の日

そう言ったってあれから何週間も経っている

今度の職場も365日だから、なかなか通院もままならない

そしたら今度は病院に行く前に、事前に電話があった

リハビリの先生は今日も病気でお休みだって

入って1年くらいなのに先生、そんなに休んで大丈夫?と思いながらも

前回と違って、事前に電話をくれた病院に感謝して

今回はキャンセルした

 

それ以来、病院には行っていない

介護の仕事とともに治療した50肩

たまたま続いてお休みしたリハビリの先生

これも終わりの合図かな、と思って

病院嫌いの私にしては珍しく続いた通院も終わりを告げた

 

腕は、今でもなんとなく鈍い痛みは残るし

真っすぐにはあがらない

 

日常

Posted by ぷー子