同じ研修生
思えばリハビリの先生も私も同じ研修生だった
私の使用期間は三ヶ月
先生は三ヶ月は過ぎていたんじゃないかと思う
私は介護の世界に初めて入ったことやまだ試用期間なことなどを
施術の合間に話していた
先生も運動はバスケットをやっていたとか
整骨院は年配者が多いが自分は年配者には抵抗がないことを
教えてくれた
殺伐としたデイサービスに通いながら同じ研修生でちょっと先行く
先生との会話はすごく嬉しかった
しかも私の話を真面目に聞いてくれる
家族以外の人になかなか現在の自分を説明できなかった中で
まったくの他人に現状を話せる人がいたのはすごく嬉しかった
そして試用期間が長いこともお互いが共感できた
通いながら少しずつ頼りがいのある先生になっていくのを
感じられるのも面白かった
自分の娘や会社の新人はこんな風に客観的に見ることができないから
新鮮だった
介護の現場を続けられたいろんな要因の一つだったと思う
先生が三ヶ月まではすごく長く感じたけどそれを過ぎたら早かったと言った
施設のシフトのカレンダーに一つ一つ「×」をつけて試用期間を数えていた私にとって
それはすごく励みになった
毎日毎日いくら数えても三ヶ月はすごく長い
なかなか前に進まなかった
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