アオレンジャー②
ある日、掃除のおじさんとその仲間の人と三人でカラオケに
行ったことがある
ぜんぜん知らないその仲間のおじさんなんかとよくカラオケなんかに
行ったよな~と思う
でもまあ、掃除のおじさんと二人だけでカラオケなんて
無理だから丁度良かったんだけど
仲間のおじさんは同じシルバー枠で掃除のおじさんとは別の部署に
配属されている人だ
なんでも不器用な掃除のおじさんを色々助けてくれている
親切な人らしい
掃除のおじさんの人徳か、
仲間のおじさんの優しさか
もともと大手で車の整備かなんかやってたらしく
掃除のおじさんとはうってかわって手先が器用で
機械でも器用に直してしまうらしい
頼りになるねぇ
そんな器用なおじさんと不器用な掃除のおじさんと
昔の曲を三人で歌いまくっていた
お決まりの昔ながらのデュエットなんかして
良くも知らない器用なおじさんと見つめあったりなんかして
そんなことやりながら、ふと「あ~あたし、この器用なおじさんは
ダメだわ~」と思った
よくわからなかったんだけど、よく知らない者同士で見つめあって
歌なんか歌うのに嫌悪感を感じてた
私も調子がいいからその場の雰囲気で楽しく過ごしていたけど
この確か営業なんかもやってたこの器用なおじさんは
私は好きじゃない、と思ったんだった
果たして同じおじさんで、むしろもっさくて不器用で
なんだかどちらかというと汚らしい掃除のおじさんをなぜ私は
嫌だと思わないのかと考えた
見てくれはさておき(むしろ問題外)
私はこのおじさんの不器用さが好きなんだとその時初めて気づいた
カラオケのノリも良く
こなれてて人付き合いのうまいおじさんより
バレンタインデーにチョコあげても
食べるばかりでお返しのない掃除のおじさんの方が
私は好きなんだ、とこの時、自分の好みに初めて気づいた
不器用な掃除のおじさんは
アカレンジャーの器用なおじさんより
私にとってはアオレンジャーだった
・・・かといって、別に掃除のおじさんとの
恋の物語がはじまるわけではないけどね






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