タイミング
こんな私も大昔、採用側の面接に立ち会っていたことがある
今でもたまに思い出す
「なんで私だとだめなんですか」の言葉を
その頃は運送会社で事務の仕事をしていた
会社といっても小さな営業所で事務は私一人
あとは別の作業をしているパートさん一人みたいなところ
そこで事務をもう一人増やそうということになった
その採用の面接を行った
応募は二人だけで
一人は結婚していて子供一人
家計の足しに働きたいと思っている私と同じ年の人
もう一人はシングルマザーでお子さんがいる人
採用は最初の家計の足しの人
シングルマザーの人は書類のみで、電話で断った
(その頃は一つ一つに返答してたよね)
その時、シングルマザーに「なぜ私だとだめなんですか」と聞かれた
私は何と言ったんだか
自分の返答は覚えていない
もう決まったのでとか言ったんだろうな
きっと、小さい子を抱えてシングルマザーでは就職も大変だと思う
色々不採用になってなぜこうも落ちるのかと
思わず口にしたんだろうと思う
私も同じシングルマザーで就職には苦労したからよくわかる
わかるのになぜ採用しなかったのか
やはり採用側になると小さい子をもったシングルマザーは採用しずらいと思ったからか
違う
その会社は私が入社した時から赤字で危ないとの話がある会社だったから
小さな子を抱えて
やっと採用になった会社がすぐに倒産してしまったらどうだろう
それよりはご主人がいる家計の足しの方が安心だろうと考えた
彼女の「なぜ私だと・・」の問いに心の中で謝りながら、まさか倒産しそうなんで
とは言えなかった
今でも私の判断は間違っていなかったと思っている
こんな風に、応募して不採用になるのも採用されるのも
色んなタイミングなんだと
過去の求職活動をして思う
何回不採用が続いても、きっとそれはあなたの能力が足りないとかではなくて
縁とかその時のタイミングとか
職場の雰囲気に合わないだけとか
だから不採用が続いても自分はダメな人間なんだと思うようなことはなくていいんだと
言いたい
ちなみにさっきの運送会社はそれから7年か6年後に倒産した
シングルマザーの私は最後まで残って残務処理をし
そのあと路頭に迷うことになった
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